古根羽火山

古根羽火山について

古根羽火山  根羽村教育委員会

平成十七年、根羽村内に大規模な火山跡が発見されました。
今から約一千三百万年前に火山活動をした古火山で、「古根羽火山」と命名されました。この火山は、玄武岩を中心の溶岩を噴出させた火山群の一つです。国内の火山学者や下伊那の研究者らが数十年前から、阿南町・売木・愛知県設楽町 一帯に分布する火山岩の噴出場所をさがしてきましたが今まで発見されなかったものです。
すでに火山の山体は侵食によって消滅し、火山地形を見ることはできません。しかし深く侵食されたために、火山の中心火口内を見ることはできます。中心火口は直径九百メートルの楕円形で、マグマが爆発噴火した場所が、現在五箇所発見されています。(空中写真)
中でも弁天路頭では火山活動の初期に、基盤の花崗岩を砕いて取り込んで爆発噴火した「火道礫岩がみられ、また火山活動が繰り返し行われた事を示す証拠もそろっているたいへん貴重な露頭です。この弁天露頭は古根羽火山の象徴的な存在であり又自然科学的遺産としても重要な存在であります。直径九百メートルの中心火口内では爆発噴火した5箇所の露 頭の他にマグマの高熱によって基盤の花崗岩が広く変質していて、火山活動によって噴出した溶岩や火砕流堆積物・火山灰などの地層も僅かに残っています。
このように火山の山体が消滅しているにもかかわらず、火山活動を示す証拠がそろっていて古根羽火山という名前までついた古火山は、日本には他に例がありません。

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