根羽村聞き書き本が発刊されました

村の挑戦

2014年6月24日

「長野県根羽村・ここは世界の真ん中」と題する「根羽村聞き書き本」が発刊され、6月22日に発刊記念発表会が行われました。これは昨年から山里文化研究所(清藤奈津子代表)が中心となって取り組んで頂き、11人の村民の皆さんに、11人の村や町に住む若者が聞いた、村の暮らしの物語としてまとめられたものです。11人それぞれの皆さんの、それぞれの人生が語られたままの言葉で伝えられています。
私たちが住んでいる山村には、本当にたくさんの物があり、それらを生きるためにそれぞれ活用して生きてこられた証が語られています。自分の生きる場所で、どのようにして生きていくのか、そのためには何をしなくてはいけないのか、それらを一つ一つ、こつこつと積み上げてこられた人の生き方の原点が、この聞き書き本にはあります。語りの中のこんな一節が心に残りました。「そうだ、何もないと思っていた村には何でもあった。ないものはこの手で作った。山から頂いてきたで。一人でできんことは仲間で助け合ってきた。感謝、喜び、誇り。わしんとうは山の恵みと、人の絆で生きてきた。忘れていたそんなことをあの子らが「聞き書き」とやらで掘り起こしてくれた。」一対一で取り組んだこの聞き書きは、語る人の記憶を呼び起こし、そこには自信と誇りが満ち溢れています。そして聞き手にも大きな変化をもたらしました。お互いを信じあう素晴らしい絆が生まれています。
山村には、多くの物や、人と人との心のふれあいなど、たくさんの資源が溢れています。私たちは根羽村に誇りと自信を持って、その魅力を次世代を担う子供たちにしっかりと伝えて行きたいと思います。「聞き書き本」の作成に関わって頂いた関係者の皆さんに心から感謝と御礼を申し上げます。なお、この「聞き書き本」の販売もしておりますのでお気軽にお問合せ下さい。自分たちの生きている場所は、いつもど真ん中にあるんです。世界の真ん中の、いろんな魅力が溢れています。

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